鉄分の有効性の臨床結果について。

鉄分はプルーンなどの食べ物に多く含まれており、不足すると貧血を招く恐れのあるとても大事なミネラルです。このためサプリなどからしっかりと補給しなくてはなりません。
ここでは、鉄分の持つ実際の働きを実証する、有効性の臨床結果を紹介しています。

鉄分の必要性

カルシウムや亜鉛と同様、生きて行く上でとても重要な栄養素で、不足することで貧血を招く恐れのあるミネラルとして有名です。

これまで様々な臨床試験を実施し、いろいろな有効性が確認されています。
臨床試験は、実際に実験を実施しての結果なので、とても信頼性が高いデータです。
下記より、鉄分の持つ有効性を紹介します。

下記文中の茶色の文字については、(独)国立健康・栄養研究所より引用しています。

循環器・呼吸器

貧血の治療に有効であることは、言うまでもありません。

鉄欠乏性の貧血に経口摂取で有効である。

経口摂取でエリスロポエチンと併用で、慢性腎不全や、化学療法を受けている患者の貧血の治療に有効である。

ループ縫合法により胃部手術をした月経中の女性の鉄欠乏症の予防に、経口摂取で有効性が示唆されている。

手術後のヘモグロビン減少の予防を目的として、手術前の経口摂取は有効性が示唆されている 。

ヘム鉄を関与成分とした特定保健用食品が許可されており、表示例は「鉄の補給を必要とする貧血気味の人に適します」である。

脳・神経・感覚器

脳の機能に対しても重要な働きを見せるようです。

鉄のサプリメントはADHD(注意欠損/多動性障害)の症状を改善するという予備的な臨床での証拠がある。

18-35歳の女性113名を対象とした無作為化単盲検比較試験において、治療前の時点で、鉄が充足している被験者では欠乏している被験者より認知機能が高いこと、また徐放性の硫酸鉄製剤を1日160mg (元素鉄として60mg) 16週間摂取させたところ、血清フェリチンの改善と認知機能の改善に相関があり、ヘモグロビン値の改善は認知的な作業速度の改善と関連がみられたという報告がある。

発育・成長

子供の健全な発育のためには、欠かすことができないようです。

鉄欠乏症の小児および思春期の若者における、認識能(言語習得、記憶など)の向上に経口摂取で有効性が示唆されているであろう。

その他

鉄分が不足すると、貧血を招くだけでなく、食欲不振や便秘、うつ、免疫力など、実に多くの体の不調を招くようです。
不足しないようしっかりと摂取しましょう。

ACE(アンギオテンシン変換酵素)阻害剤の副作用である咳に対して、経口摂取で有効性が示唆されている。

欠乏により、貧血をおこし、息切れ・めまい、作業能力が低下する。

欠乏により食欲不振、便秘、下痢、慢性胃炎などを招く。

欠乏により精神的ストレスとうつを招く。

欠乏することで免疫適格性が低下し、感染免疫力低下を招く。

欠乏により体温調節阻害、慢性疲労、鉛中毒(鉄欠状態で鉛の吸収増加が見られる)。

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